Japanese -> Audio -> 道程その3 -2005.5.7 Upadated-

< 道程その3[グレードアップ] >

ダイレクトドライブ・プレーヤの購入

Sansui XR-Q5
Sansui XR-Q5

 JL-B11Hで特に不満があったわけではない。しかししっかりとしたプレーヤシステムは音のクオリティを上げるに違いないと、ダイレクトドライブ・プレーヤの中級機、Sansui XR-Q5を購入。余計な音を拾わなくなったおかげか、音楽がすぅっと静かになって驚いた。プレーヤ・ボードの仕上げもとてもきれいで眺めていて満足感がある。

金田式DCプリアンプの製作

 システムが安定していたのでしばらくオーディオ製作から遠離っていたが、最近バタバタといろんなものが壊れだし再度プリアンプの製作することに。今回は長年の夢であった金田明彦氏設計の(マニアの間では金田式アンプと呼ぶ)DCプリアンプ (No.128?と呼ばれているMJ1995年6月号掲載のモデル) を作ることに決めた。部品代は高くそれでも確実に完成するという保証がないし、さらにプリを金田式にすれば、当然パワーアンプも金田式にしたくなってさらに高い部品代の出費を覚悟しなくてはならないのだから私にとっては一大決心である。

 秋葉原での久しぶりのオーディオ部品調達はとても楽しいものだった。パソコン関連の機器やオーディオ・ソースを探して歩くのとまた違った楽しみがある。本題には関係ないが、勿論秋月にも立ち寄りなにか出物がないかチェックした。あちこちに立ち寄りながら、その日購入を予定していた部品を若松通商や鈴蘭堂で買い揃え帰路へ(私は通常一気に部品は買い集めない。近いということもあるが、工程ごとに計画を立てその範囲で必要になるもののみ購入し、その工程が終了すると次の工程の部品を求め再度秋葉原に向かう。その方が洩れが少なくなるし、製作もだれることがない)。電車の中で買ってきた部品を眺めるのがまた楽しい。

 いざ製作に取り掛かると配線作業も金属加工も久しぶりで段取りが悪い。昔と違い使える時間は細切れなので、軌道に乗るまで数日を要した。なんやかんやで約1か月を費やして製作終了。調整でつまずいたがTrの交換で回避し、ついに夢に見た金田式DCプリアンプの完成!

 このプリアンプは直接ヘッドフォンを駆動できるのでヘッドフォンで聞いてみると、その音はまさに異次元の音。このレコードにこれほどまでの音が入っていたのかと驚嘆してしまう程その再生能力は優れている。次から次へとレコードを引っぱりだし、音楽に聴き入ってしまった。特に金田式の真骨頂といわれる低音は素晴しく、ウッドベースの存在感を強くアピールする。よって金田式DCパワーアンプを作りたいという願望で頭の中はいっぱいになった。

DC Pre Amp Front
No.128? DCプリアンプ

DC Pre Amp Inside
内部の様子

カセットデッキの購入

 カセットデッキもその利用頻度からか完全に壊れて使いものにならなくなってしまった。3ヘッドでキャリブレーションの行なえるLo-D D-E90はかなり気に入っていたが、走行系がおかしくなりまた日立が撤退したこともあって修理を断念。久しぶりに品定めをしに行ってみるとデッキの主力はMDでカセットデッキはかなり品数が減っていた。ほとんどTEACとSONYの一騎討ちの様相。どちらもひと昔前では考えられない程コストパフォーマンスがよくなっていたが、音を聴いてTEACのV-6030Sに決めた。SONYのTC-KA3ESは周波数特性の伸びは感じるが音の躍動感が今一つ。一方TEACのV-6030Sはしっかりとした中音域が感じられ私の好む50〜60年代のJAZZをイキイキと再生する。操作性もなかなかいい

V-6030S Front
TEAC V-6030S

パワーアンプの購入new

 一向に捗らない金田式DCパワーアンプの製作。その一方でサブシステムとしてまたリファレンスの意味合いもあって購入したのがmarantz MA-6A級30WAB級100Wの切換え式モノラルアンプで、4台揃えればBTL方式でステレオを構成できる優れもの。ほぼ全体が放熱器というスタイルが力強い。

MA-6
marantz MA-6

リスニングルームの構築

 オーディオという道に迷い込んでしまった誰もが夢見ること、それはリスニングルームだ。MJの巻頭を飾る素晴らしいお城の数々。いつかは私もと思い続けて30年。家の新築とともにやっと手に入れることができた。

 ただし予算があってのことであるから妥協は必須で、遮音性に優れる地下室ではないし(3階)専用というわけでもない(客間兼用)。しかし予算の範囲内でできることは盛り込んだ。寸法は整数比をできるだけ避け、壁は石膏ボード3枚貼り、窓とドアは2重で、一部の天井にはオトテンを使用し、平面によってライブな素材とデッドな素材を使い分けた

 結果通常の聴取レベルで部屋の外部に音は漏れず、また程よい響きで音楽を再生することのできる空間が実現した。レコードを聴くことが楽しくて楽しくて仕方のない毎日である。

Listening Room
リスニングルーム前方 ステレオ機器は別室に配置

金田式DCパワーアンプの製作

 モデルはNo.139 (MJ1995年9月号掲載) 。随分前にテクニカルサンヨーから部品を一括購入しシャーシの加工に手をつけたが、その後車いじりや子供といっしょの時間を費やすことが多くなりなかなか日の目を見なかった。しかしながら最近やっと完成にこぎつけた。

 No.139は部品点数が少なく、またシャーシ加工が比較的楽な作例なのだが、温度補償が十分ではなく熱暴走してスピーカを痛める事例もあるという。そこでシャーシ加工の手間は増えるが元設計よりも放熱設計にゆとりを持たせ、加えて温度補償を強化・最新の高速電子保護回路を搭載した。実はこんな対策が練れたのも、M−NAOさんから数多くのアドバイスをいただいたこと、kontonさんのサイトに有用な情報がぎっしりつまっていたためなのだ。改めてお二方に敬意を表したい。

 さて本アンプの音であるが予想を裏切ることはなかった。分解能が非常に高い一方で音はしなやか、そして空間の広がりを感じさせる。さらに金田式の世界を極めてみたくなる、そんな音である。

 制作過程の詳細は後日。

DC Power Amp Front
No.139 DCパワーアンプ

DC Pre Amp Inside
内部の様子

今後の構想

 現在、以下のことを考えている。


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